あなたは、自分の今ある財産を、何によって増やしてきたでしょうか?
財産が1000万を超えてきたら、これは絶対に考えておいた方が良いと思います。
- 稼ぎによって(仕事や実業)
- 貯めることによって(貯金や節約)
- 増やすことによって(資産運用)
などなど、、
いかがでしょうか。どの力をどのバランスで使ってきたかを把握しているかどうかによって、今後その財産が増えるか減るかが変わってきます。
これは、今給料が多いから稼ぎだ、とか、銀行口座にたくさん入っているから貯金だとか、投資用の口座にいまたくさん入っているから、投資で増やしたなどという安易な問題ではありません。
あなたの1,000万円は何によって増えたのか。資産を守るポートフォリオの見直し方3選
1,000万くらい自分に財産があることがわかってくると、どの人にも自分なりの蓄財テクニックがあることに気づきます。
なにしろ一般的な人が1,000万円を貯める、というのは、並大抵のことではありません。何かしら努力をしてからこその金額です。
しかし、現代日本においては、1,000万円は大金ではありながらも、経済的自由にゴールさせてくれる金額でもありません。
サラリーマンの生涯賃金といわれる3億弱には程遠いし、うまく運用して年利7%程度で運用しても、年70万円のキャッシュフローです。これだけでは、とてもFIREできるものではありません。
1,000万円は、経済活動における一定の成功を意味している金額のわりには、得られるリターンは少ないのです。
経済的自由となるためには、残念ながらまだ序の口の段階です。
1,000万円を、どう活かすのか
そこで、大抵の人は、このあたり、つまり貯金が1,000万円や2,000万円を超えたあたりで、この先どうにかうまくお金に働いてもらえないか、と考えてしまうわけです。
謙虚な貯金家、節約家でもない限り、こう思うのはある意味仕方のないことなのです。
年収400万が平均のこの令和時代、1,000万円ためるのは相当努力をしているはずです。ここまで爪に火を灯す思いで貯めてきたら、そろそろ少し楽になりたい。と思う人がいても、おかしくないと思います。
しかしながら、現実はいつもシビアで適正、ある意味残酷です。
ここで急にやったこともない実業や投資に手を出せば、だいたい失敗してしまいます。やったこともないわけですから、ある意味当然です。
また、稼いで給料や報酬をアップさせて蓄財してきた人が、いきなり節約といってミニマリスト思考に変更するのも、あまり得策ではありません。
節約思考はいいことですが、使う分を極端に減らす一方で、人生の楽しさや人間的な生き方を損なわずに暮らしていくのは、これまたとても難しいからです。
肝心なのは、ここまでの成功をきちんと見つめ直すことです。そこで今回は適正に自分の蓄財のポートフォリオを見直す方法についてご紹介します。
いままでの成功は何によってもたらされてきたのか。またその適切なメンテナンス方法を知ることで、今後のさらなる資産アップにつながると思います。
この記事が、あなたの資産の積み増しに役立ちましたら幸いです
1.どのくらい稼いできたのか
まずは、自分がどう稼いできたのかを見つめます。
稼ぐ、とは自分の身体や頭といった人的資本によってお金を得ることです。
会社員一本であれば、給料によって増やしてきた。ということです。それは、会社組織の中で求められる役割を果たし、組織貢献してきた証でもあります。
一方で、成果を果たそうと果たすまいと、会社組織という仕組みから給料を貰ってきた、という側面もあります。
つまり、会社のおかげ、という部分が何割か必ずあるということです。
また、自営業やフリーランスなどの個人事業主系であっても、顧客同士を繋げるプラットホームのような社会の仕組みから報酬をもらっているという側面があります。
この部分を適正に見ておくと、1,000万円のうち、どのくらいが自分の貢献によるもので、どのくらいが仕組みからもらったものなのかが分かります。
2.どのくらい貯めてきたのか
仕事一本で資産を増やしてきた、という人は実際には少ないでしょう。
ここからはもう一つ、貯めるという要素を加えていきます。
貯める、とは、入ってきたお金を持ち続ける力です。
節約、節税、経費、控除、倹約、ミニマリストなどの言葉がこの世界ではよく出てくるかと思います。
出来るだけ余計なことに使わないよう防衛力を高めつつ、世界事情、政策転換、インフレや天変地異などの環境変化による価値の変化やに備えます。
どこにお金を置くかによって、トータルに入ってきたお金を減らさないようにコントロールする力です。
貯金一つをとっても、円でもっているか、外貨で取っておくか、ゴールドにしておくか、債券にしておくか、宝石や絵画に変えておくか、銀行に置くか、家に置くか、お金をどこに、どの形にして取っておくかなど、バリエーションは豊富です。
また万が一の災害や事故に備えて、保険は何に入っておくかなどについても、貯める力がある人は抜かりなく準備しています。
税金で言えば、いかに経費や控除を増やすかを知り、手当、補助金、給付金など、行政や政策に精通することで抑えられる支出を知り尽くし、申請によってもらえる額を把握するなど、奥が深いです。
さらに、支出でいえば家計のつけ方、分析の仕方、節約の方法、お金をつかうときのこころがけなど、いわゆる主婦の方々であれば日常的に磨きあげられるような、厳しい経済感覚もここに入ります
こうした努力によっても、蓄財はすすみます。ここで問題なのは、自分の財産には貯める力による成果が何%くらい入っているか、ということです。
上記のような貯金、節税、保険、節約あたりに相当全力で取り組んできたのならば、あなたの貯める力の比率は、稼ぐ力よりも大きくなります。
3.どのくらい増やしてきたのか
最後に見極めるべきは、増やす力によって、増やしてきたのか、ということです。
1,000万円くらいの額の資産を持つようになると、人はいくらかの投資を始めます。
リスクに晒しても良い額が増えてくるからです。投資は余剰資金で、などと言いますが、まさに1,000万円あたりは生活防衛資金を上回り、しかも余剰が結構ある、という状況でしょう。
いやいよ敷居が低くなり、本格的に資金投下開始、というところです。
早い人は2〜300万あたりから投資に触れていることかと思います。
そうなると、投資口座に数十万、百数万、あるいは数百万が投下されているはずです。
問題なのは、ここにある口座の金額の多寡や投資の経験年数ではありません。
その1,000万円のうち、どのくらいが資産運用によって増やした額なのか?ここを正確に見定める必要があります。
なぜこんなことを言うかといえば、多くの会社員にとって、つまるところ1,000万円という額は、稼ぐ力であったり、その稼ぎを吐き出さないようにしてきた貯める力だったりが大きいものだからです。
しかし人というものは、ときにそれを忘れます。投資口座にたくさんお金が入っていると、てっきり投資によって何百万も増やした、と思いがちです。
つまり、本当は9割方稼ぐと貯めるで増やしてきたのに、5割くらい投資で増やしてきたと錯覚しがちになるのです。
たしかに、お金に働いてもらうという投資による蓄財は魅力的ですし、億を超える莫大な資産を育成するには、投資によって増やすという力はかなり重要といえます。
ですが、1,000万円当時の自分の増やす力を見誤ってもいけません。適正にこのうちのいくらが増やす力によって得られた分なのか、を見極めなくてはなりません。
まとめ 自分自身の失敗を踏まえて
ここまでの話をまとめると
・資産1,000万円位になってくると、そろそろ上手く使いたくなる
・しかし使えばすぐになくなるし、FIREするには全く不十分な金額
・無駄遣いせず、上手く増やすためには、何の力によってお金を増やしてきたかを確認するべき
・どれだけ稼いできたのか
・どれだけ貯めてきたのか
・どれだけ増やしてきたのか
と言ったことになります
僕自身、1,000万円まで資産が伸びた時、投資家として大きな勘違いをしていました。
投資商品に資金投下してるだけでは、投資家とは言えません。回収した金額から投下資金と諸経費を引いた額。これこそが投資家として増やした額と言えます。
その意味を踏まえて自分の1,000万円を見直したら、どうなるでしょうか。
少なくも当時、僕はここに大きな勘違いを産んでいました。
僕の当時の各方面への力の内訳は以下のようなものと思っていました
稼ぐ 300万(うち会社のおかげ 30万円〕
貯める 50万
増やす 600万
僕は1,000万円の内訳を大きく見誤っていたと思います。
だからこそその後多くの資金を投資に注ぎ、結果投資らしい投資に辿り着くことなく大損することになったのです。
当時の内訳は、実はこんなところだったと思います
稼ぐ 450万(うち会社のおかげ300万)
貯める 400万
増やす 50万
こういう自覚があれば、投資にたいしてもうすこし慎重な姿勢で取り組めたのだと思います。
僕の場合は、もっと稼ぐためのスキルや、貯めるための知識を磨く方が、もっと資産が増えていたはずなのです。
これをほぼ投資に全振りしてしまったために、ふたたび振り出しに戻ってしまいました。
自分自身のことは、あまり振り返らないモノです。ましてや、お金が増えているときなど。
増やす力が十分ではないのに、一気に投資に全振りしてしまうと、逆にお金は減ってしまいます。
このようなことにならないよう、ぜひご自身の力を振り返り、もっている力にあわせながら、ポートフォリオを組まれることをオススメします。
この反省を、未来に活かす!僕はその気持ちで又頑張ることにします。